LPIC level 2に2週間で合格した

LPIC level 2に、わけあって2週間で合格せにゃならず(後述)、無事合格しました。

  • 201 620点
  • 202 570点

点数は300点〜800点で、500点以上が合格ライン。ちょうど合格ラインに乗ったぐらい。

試験範囲の内容(試験範囲)はこちら => 201 202

きっかけ

学生の頃に 暇だったので LPIC level 1を取得していたが、有効な期限が5年と決まっていて、 その期日がまさに2018年8月17日と近づいていた。 期限が切れる前にもう一度同じ試験を受けて認定を取り戻すか、上のlevel 2の認定を受けて 認定期限をさらに5年延長するかしないと、ただ無為にexpireすることになる。

認定切らすのももったいないと思ったのと、 どうせ試験受けるなら現状維持よりかは上のレベルのをpassしておきたいと思ったので、 期限がもう3週間ないぐらいだったけど詰め込んで勉強して合格を目指すことにした。

あとついでに、2018/8/31までにLevel 1,2を持っていれば、日本でできた新しくできた謎の試験LinuC(後述)の 認定も同時に取得できるというのもあった。

やったこと

とりあえず受けないとまずいことがわかってすぐに公式教材の小豆本と問題集を買った。 夜寝る前まで読んでいたいしペンで書き込みたいので電子版ではなく紙で買った。

定番のあずき本は、教科書として参照して、基礎知識と試験範囲の概要を掴むのに便利。 出題内容や知識が網羅されているわけではないので、これだけをやるのではなく問題集を別に買うなりしたほうがよい。

問題集の方は、誤字や間違いが目立ち問題の質も高くないので、 あくまで知らなかった知識を覚えるきっかけに使う感じがよさそう。

201と202は全く別に受験できるので、当然201と202を別々に進めることにした。

やったことはシンプルに以下を201と202でそれぞれやった。

  1. 小豆本の精読
    • 途中問題も解く
  2. 小豆本の模試を解く
    • 復習も
  3. 問題集を全て解く
    • とはいっても解説を読んでいる時間のほうが長い
  4. 問題集の模試を解く
    • 復習も
  5. 小豆本精読2回目(これは終わらず)
  6. 小豆本模試2回目

当然書籍にないことや疑問に思ったことは随時、というよりも常に実機でコマンドを叩いたりman見たり設定ファイルなどを参照するなどした。

201/202ともに月曜から勉強を初めて、土曜に一日詰め込んで、日曜の午前に一気に復習を終わらせて、日曜の午後に受験。

試験そのものはテストセンターでパソコンの前に座ってマウスポチポチする形なので、 日程は2日前ぐらいに近くのテストセンターで予約すれば押さえられた。 たぶん変更も空いてれば前日までとかなら余裕(もちろんテストセンターによる) 実際、202は勉強の進捗が2日ぐらい遅れていたのでそのまま試験日を2日後ろにずらして申し込んだ。

感想

かなり経験が役立ったというか経験に頼った感があったので、ゼロから知識を入れる部分は少なかった。

というより、問題集も合わせても全然網羅はされてないので、ゼロから学習をはじめて合格するのはかなり困難を伴うし多分面白くないと思う。 ある程度実務経験的なものがあるとよい。 自分でLinuxサーバーを作って手を動かしてみたりmanや公式ドキュメントを読んだり、 カーネルソースを読んでビルドするなどはやっておいたほうがいい。 そもそも座学で学ぶものではないのであった。

201は比較的ラクだったが、202はLDAPサーバーやDNSサーバーを作ったことがなかったので難しく感じた。 あまり確信が持てないまま答えた問題も多かった。 逆にApacheやNginxなど触ったことがあるものは知識をおさらいしたぐらいで特に困らなかった。

こういう試験っていうのは雑多に頭の中に入れた知識を定期的に体系化するとか、 学習のマイルストーンとして使うことにしていて、今回もいい感じの知識整理ができました ☺️ ちゃんとやったことのないものを「いちおうこの試験に受かる程度は知ってます」と言えるのもいいよね。

余談

最近LINUCとかいう謎の資格ができたらしい。https://linuc.org

日本でLPIC試験を実施しているLPI-Japanが作った資格で、試験内容に関しては、とりあえず初年度はLPICと同じ、 「日本の市場に最適化されている」ことを打ち出しにしている。

LPI-Japan、日本の市場に最適化した新たなLinux技術者認定試験「LinuC(リナック)」を発表 http://lpi.or.jp/news/press/page/20180205_01/

「日本の市場に最適化されている」が完全にデメリットでしかないと感じるがどうなんだろう🤔 ガラパゴス化してダメになる一例のような気がしてならない。

LPI-JapanがLinuxの新資格「LinuC」を立ち上げ、LPICは継続 https://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/news/17/020503101/

「Linuxは各国でシェアの高いLinuxディストリビューションが異なるなど、スキルの地域性が高い」

LPICは基本的にはディストリビューションを問わない試験内容を目指していたはずだけど🤔

LPIC認定業務で生じていた翻訳作業や試験内容への国内ニーズの反映の遅れなどがなくなり、日本市場に最適化できるとする。

LPICでは世界共通の資格というのを打ち出しにしていた気がするけど、その利点を捨てて試験を分けるまでする?🤔

「日本の厳しい品質要求に応える独自のLinux資格」
「最新の技術トレンドへの対応スピードも、LinuCの大きなアドバンテージです。」
「認定資格試験を提供する側として、受験者に確実な通知予定を示せないようでは、納期や期限を厳格に要求される日本のビジネス文化に応えられません。そうした意味でも、LinuCは日本の受験者や企業の期待する“正確さ”や“スピード感”を実現しています。」

LPI-Japan 成井理事長が明かす、独自のLinux新資格試験「LinuC」で実現を目指すものとLPICとの関係性 https://itjinzai-lab.jp/article/detail/950

🤔 🤔 🤔

そしてなんとLPI本部はLinuCができるのは不本意らしく、LPICと一本化されるべきと主張している。 LPIの細則に変更があって、適用するにあたって早く動きたかったけど、LPI-Japanが協力的じゃないから別にLPI日本支部を作った、という感じ。

本部代表が語るLPI日本支部設立の理由と、LPICの国内展開やLinuCとの関係 https://itjinzai-lab.jp/article/detail/1156

この記事が面白い。

日本語でオープンなβテストが行われる程度に日本への対応にモチベーションがあるみたいだけど、LPI-Japanは試験から作り直さないといけないほど翻訳作業に困ってるのかな🤔 一緒に協力して日本語の試験も早く提供できるように頑張ればいいんじゃないかな🤔

なぜ、このタイミングで日本支部を立ち上げたかということなのですが、LPI-JapanがLPIの支部となってくれることに関心を持っているならばそれでよかったのです。しかし、相談したところ関心がないことがわかりました。それでは新しい細則を展開するにあたり、自分たちでやるしかない。そうしてLPI日本支部を設立しようという流れになったのです。

おおう

デュプイ:LinuCとLPICの2つが競合状態にあることで、マーケットに対して混乱を与えているのは確かです。また、10%くらいLPICの受講者が減っているのも事実です。その事実を踏まえてLPI-Japanとも話し合いをし、先を考えていきたいというのが我々の立場です。

うん

伊藤健二氏:LinuCは、LPICとテスト範囲やテスト番号とバージョンが一緒だったりすることも混乱の原因だと思います。LPICと似たものを作られるのは問題です。今後、LPIC-1はバージョン5に上がりますが、次も同じことにならないことを期待しています。

わかる

ライス:我々はLinuCとLPICを一本化することが一番望ましいと考えています。LPICの強みは、グローバルで認められた認定であることです。片や、LinuCはローカルの認定です。システムインテグレーターはどこもテクニカルキャリアパスというものを持っていて、それにマッチするのはLPICだと言っています。ですので、一本化するためにLPICそのものを変えていくのかは今悩んでいるところです。

なんだかきな臭くなってきましたな。